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第26話 プロポーズと婚姻届

last update Last Updated: 2025-09-12 06:35:48

「それは……そんなの急だし……!」と言って私の方を向いて、

「ごめんな、ちゃんと用意するから待っててくれる?」と言ってくれた。

「うん」と言うと、

「良かった」と笑顔だ。

「そんなベタなやつ、今時やるか?」とお兄様がおっしゃったが、

──私は、その物凄くベタなやつを、ずっと夢見て来てたんです……!

私は、恋に恋する乙女代表みたいな感じなので……

と言う顔をしていると……

「え? 寧音さん、そっち?」と驚きながら微笑んでおられるお兄様。

すると、お母様が、

「ほら〜! ね〜? そうよね〜?」と、ニコニコ笑っておられる。

さらに、お姉様も

「やっぱ男兄弟は、全然分かってない! そうよね〜? 女の人は、やっぱりそういうのに憧れるのよね〜」

とお兄様を見ておっしゃった。

「はい!」と思わず笑顔で言ったので、

「「ふふふふ」」とお母様もお姉様も笑っておられる。

「そうなのか……」とボソッと言って、社長と顔を合わせているのは、お父様だった。

そして、

「いつの時代も変わらないわよね〜」と、社長夫人である伯母様にもおっしゃっていただけたので、皆さん、そうなんだ! と嬉しかった。

『指輪なんていらないわ』とおっしゃる方もいらっしゃる。でも私は、安物の指輪で良いから、そういうシチュエーションを味わってみたかったし、大好きな人から貰った指輪を嵌めて、たとえ数時間離れている間でも、それを見るたびに大好きな人を思い出したいと思っている。

「寧音、そうなのか?」と言う修斗さん

「うん、でも緊急事態だし……」と言うと、

「うん、もう一度、ちゃんとプロポーズするからな」と言った。

皆さまニコニコと笑っておられる。

「え? あっ、うん」と照れてしまった。

「「「ふふ」」」「「「ハハ」」」

「素敵ね」「若いって良いわね〜」と……

「おめでとう」と、皆さんにパチパチと拍手された。

修斗さんも照れている……

そして、

「にしても、勝手にアップしやがって」と怒っている修斗さん。

「まあ、電力部長、このままでは済まされないですね」と社長。

すると、お兄様が又新たな動画を発見された。

『禁断の愛!』という題だ!

「え?」

ついに、木山常務と原田さんの禁断の愛がアップされてしまった。

恐らく、あの地震の日だ。

お互いを心配していた気
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